2004年
嵐と共に始まった就農生活。

●引越し初日

2004年8月30日に私は岡山県へ引越してきました。そしてその日はちょうど台風16号が中国地方を横断していった日でした。 その台風は私がこれまでに経験したことのないような大型の台風で、引っ越してきた町営住宅は停電そして雨漏りし、 暗闇の中、必死で雨漏りの水をバケツで受けていました。 「岡山にはこんな強い台風がくるんだ」と その時思ったのですが、翌日地元の方から 「こんな強い台風は岡山でも珍しい」とのことでした。 やっぱり今回の台風は特別なんだ。そりゃ、こんな台風がしょっちゅう来てたら農業は厳しいもんな とその時思ったのですが今回の台風は序章にすぎませんでした。

●台風23号

2004年は台風16号の後も立て続けに18号、21号と大型の台風が日本に上陸しました。21号は雨型台風で各地で土砂崩れ被害が発生しました。正戸果樹園にも未だに21号時の土砂崩れ跡が残っています。 そしてさずがにもう今年は来ないだろうと思っていた矢先に来たのが、あの超大型台風、23号でした。 この台風は強風もとてつもなかったですが(最大瞬間風速51.8m/s、奈義町(隣町)観測)、驚いたのは強風の吹き続けた時間でした。昼頃から始まった強風は夜中まで、12時間以上吹き続けたのです。 夜、当然の様に停電し、暗闇の中、住宅の周りの木々がバキバキと倒れ、住宅も吹き飛ばされるのではないかと 本当に恐怖でした。

翌朝、周辺の状態を見て回ると、やはり相当の被害がでていました。

いたるところで木々が倒れていました。山全体の木が倒され、ハゲ山になった山もありました。
防風林が倒れ、ブドウ棚を潰してしまっています。

来年からブドウを新植させてもらえる畑も見に行ったところ(その時はカブが植わっていた) 、こんな地際に生えているカブでさえも、風で引き抜かれていました。

相当な被害を出した台風23号、農業を始める前にまざまざと自然の脅威を見せつけられました。 しかし今回の台風で怖さを知ったと同時に、意外とブドウ棚は強いな、とも感じました。 倒壊したブドウ棚は防風林が倒れたことによるもので、それ以外のブドウ棚はほとんど無事でした。 ブドウの木もつる性で強いのか、ほとんど被害は出ていません。 あんな強風でなんともないなんて、ブドウ棚とブドウの木はなんて強いんだ!と感じました。 台風の怖さとブドウの強さを知った今回の台風でした。

さて、下の写真が来年からブドウの新植用に貸してもらえることになった畑の全景です(赤線囲い)。

圃場面積は約6000u程あります。
こちらは来年からやらせてもらえることになった、藤稔と瀬戸ジャイアンツの成園(面積は1000u)。 ここ以外にもピオーネの成園(面積1000u)もやらせていただけることになり 私の果樹園経営は新植園6000u、成園2000uという形でスタートすることになりました。
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